ハーミズのまわりみち 黒瀬神社 (くろせじんじゃ)

黒瀬神社 (くろせじんじゃ)


(福岡市中央区港)

西公園の裏手、海側のかつての海岸線の際にひっそりと佇む神社。福岡藩時代の飢饉を救わんと勧請された由緒あるお宮なのでした。高齢の世話人さんがいらっしゃるのだと思われますが、社務所横にたくさんの謂れが記してあって興味を惹かれます。

もともとの正面鳥居はおそらくこちら。
なになに・・・?

市道がなかったころって江戸時代の黒田藩のころでしょうね。

旧 西公園登り口

黒瀬神社の前の市道が昔、海だったころ

ここより西公園に登っていました。

西新、唐人町方面からの道はありませんでした。すべて海でした。

西公園に登る階段がありました。

 黒瀬神社

なるほど。大濠公園と西公園の間にある50m道路、昭和通りは戦後の復興計画で作られた道なので、その通り道はなかったのですね。大濠公園と西公園をつなぐ参道はそのあとできたのでしょうね…。

黒瀬神社 くろせじんじゃ

享保17(1732)年、「享保の大飢饉」が西日本一帯を襲い、農作物はできず、漁業も不漁続き、加えて疫病が発生し、食べるものは無く、筑前の国では当時の人口の3分の1が飢餓で亡くなりました。

 「黒瀬神社」は、この大飢饉から人々を救うため建てられた神社で、伊勢神宮の外宮から「宇迦之魂神 うかのみたまのかみ(五穀の神)」をお迎えして祭神とし、元々この地にあった「竈神社」を合祀したものです。

 黒瀬神社の境内には多くの末社がありますが、これらは大正10年と昭和7年の2回にわたり、西公園一帯にあったものをこの地に集めて祀ったものです。

 下の絵葉書は、大正8年頃のもので西公園の北側斜面の海岸沿いに建てられた黒瀬神社の様子が伺えます。この周辺昭和30年代の埋め立てにより、景観は一変しました。

 福岡名所絵葉書(大正8年頃)「西公園黒瀬稲荷より鵜来島を望む」【資料提供 福岡県立図書館】

現地案内板 中央区役所 企画課 H23R-S-5

戦後の復興の土地区画整理事業と、工業団地化を目指そうとした埋立により、周囲の景観は一変。当時こんなだったとは驚きです。変化の経緯も知れて大変興味深いですね。

鬼滅の刃で人気となった太宰府の竈神社ですが、こちらにも竈神社が、現在は末社の一つとして祀られています。

境内は一帯から集められた末社のかずかずと朱塗りの鳥居が所狭しとお祀りされています。

黒瀬神社お縁起

古文書によりますと

黒瀬神社は、享保二十年頃(一七三〇年)今から約二五〇年前、筑前国荒戸村東之鼻に勧請とあります。

享保十七年から十八年は当地方は大飢饉に見舞われ、農作物は出来ず漁業も不漁続き、加えて疫病も発生し、食べるものもなく飢死にした人は五千人に及ぶとあります。(福岡市制九十周年記念誌に依る)

¥依って荒戸村名主、近郷の有志崇敬者相集まり相談の結果、五穀の神社伊勢神宮外宮豊受大明神、別称稲荷神社宇迦の魂神を奉戴し農作物の豊作、漁業の大漁、商売繁昌、家内安全を祈願したのが祭祀の始めとあります。

明治十一年及昭和四年とそれぞれ近くの西公園山中に鎮座ましました稲荷神社を奥の院に月丸、月見、其の他中山、小桜、竹石、石穴、荒波、杉森、君代、末広、白玉、各稲荷神社を合祀し、その司司に依り家内安全、商売繫昌、交通安全、海上安全、航海平穏、病魔退散、開運、大漁祈願等諸々の願い事、誠心以って念ずれば霊験現な神様で御座います。

◎年中行事

・初午

・夏季大祭

福岡市中央区港三丁目九-二四(西公園真裏)

宗教法人 正一位 黒瀬稲荷神社

境内 由緒書きより

なかでも興味深いのが、本殿横の掲示板に張られた御由緒や謂れの数々。読んでるうちにあっという間に時間が過ぎてしまいました。

どれも興味深いので、ゆっくり時間があれば世話人の吉富さんにお話を伺ってみたいです。。。

一部のみ写真を掲載してます。他にもあるので実際に行ってみて、とくとご覧あれ。運が良ければ世話人さんに会えるかもしれません。。

また、黒瀬神社勧請のきっかけとなった享保の飢饉ですが、博多区の川端にも犠牲者を弔うために”川端飢人地蔵尊”が建立されています。

川端飢人地蔵尊

こちらは毎年8月23日・24日が供養の大祭です。

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