ハーミズのまわりみち 千代森神社、妙見宮

千代森神社、妙見宮


(福岡市博多区千代)

福岡市博多区は千代、妙見の交差点。こちらにも妙見の地名が残りますが、由来はこのお社。北辰妙見、天之御中主大御神を祀る妙見宮があります。

今も昔も交通の要衝であった、妙見交差点。由緒書きによると、昔は七ヶ辻と呼ばれていたそうです。

食物を司る宇迦大御神を祀る千代森神社。お稲荷さんの後ろには天之御中主大御神を祀る妙見宮。

千代森神社

御祭神

・千代森神社(宇迦之御魂)

 食物を司る神として、また、商売繁盛やあらゆる産業の守り神。

・北辰宮(妙見菩薩、天御中神、北極星)宇宙の根源を司る神として、また、御縁結び、御導きの守り神。

・二十五社天満宮(菅原道真公) 学業成就、諸芸能上達の守り神。

御由緒

 当地は、凡そ鎌倉時代頃、松の木以外の樹が、一本もない、千代の松原という、風光明媚な海辺にあったと伝えられております。
その昔、時の領主がこの地に社殿を建て、地主神として妙見様(北極星)をお祀りしたのが、始まりでございます。
その後、戦国の世となり、大友氏の戦乱にあって、社殿は焼失致しますが元禄時代に入り、黒田藩の奉行・平井勘太夫重勝の頃、社殿が再建されました。後、宝永時代、稲荷神社が新たに建てられ、妙見社は相殿で、お祀りされるようになったと伝えられています。また二十五社天満宮は、かつて博多中石堂町(現在の中呉服町)に鎮座されておりましたが、幕末この地に御遷座されました。
大正四年、妙見周辺に点在しておりました、幾つかの小社が合祀されて千代森神社は現在の姿になったと伝えられております。

この辺りは街道の要衝で、七本の道が合流する巷(交差点)でありましたので七ヶ辻と云われておりました。今日、妙見通り或いは妙見の交差点などと呼ばれておりますのは当社鎮座の由来によるものと云われております

松の森

 妙見あたりをいふ 七ヶ辻 妙見 松原の道 諸方ゆく道七すじにわかれたるゆへに名づく 俗諺に昔より 寶の精 出るにあへば 福禄を得るをいへば 除夜には 参詣の人 殊に多し いともめでたし   奥村玉蘭(筑前名所図会)

祭典

 例祭 初午祭 二月の初午の日

    七夕祭 八月七日

    鞴祭(ふいごまつり) 十二月八日

    毎月一日 月次祭斎行 

現地掲示板より

鳥居の額には「北辰宮」とありますね。創建は鎌倉時代にさかのぼるとのことで、やはり全国的に妙見信仰が熱心だったころにお祀りされたということでしょう。ローカルラジオの交通情報でもよく聞く妙見交差点、地名の由来となったお社ですが、意外や千代森にひっそりと佇んでいるのでした。

廿五社天満宮。25社ってことは、近在の菅公を祀るお宮が25社も併せてお祀りされた経緯なのでしょうか…?

五穀豊穣と商売繁盛、導きとみち開き、学業成就のご縁がある千代森神社です。

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